介護職(介護士)の求人比較:いまの職場と転職先の年収を計算で比べる
介護職員の平均給与は月338,200円(厚生労働省、令和6年9月時点)。でも求人の「月給」は、処遇改善の手当が毎月か一時金か、夜勤が何回分入っているかで見え方が変わります。いまの職場と求人の条件を入れると、年額にそろえて差を出し、どこで差がついているかを示します。
| 項目 | いま | 求人 | 差 |
|---|---|---|---|
| 年収 |
入力した内容はこの端末の中だけで計算に使い、送信・保存しません。
相場から自分の月給の目安を出すなら給料シミュレーター、資格を取ったときの差は資格別の給料差額の計算が使えます。
介護の求人を月給だけで比べると見落とす4つの差
1. 処遇改善の手当が「毎月」か「一時金」か
処遇改善加算などで国から事業所に入るお金は、毎月の手当として払う職場もあれば、年に何回かの一時金(賞与と一緒のことも)で払う職場もあります。一時金で払う職場の求人は、月給が低く見えます。このツールでは払い方を選んで、年額にそろえて比べます。
2. 夜勤手当が月給に何回分入っているか
求人票の「月給」に、夜勤手当が月4回分などで含まれている書き方があります。その場合は、夜勤の回数が減ると月給も下がります。基本給・手当・夜勤手当に分けて入れると、条件をそろえて比べられます。
3. 賞与の「◯か月分」は、何の◯か月分か
賞与が「基本給の2か月分」の職場と、「基本給+手当の2か月分」の職場では、同じ2か月でも金額が変わります。介護の求人は基本給が低く手当が多いことがあるので、賞与のもとを確かめましょう。
4. 休みの日数と夜勤の回数
年収が同じでも、年間休日が少ない、夜勤が多い職場では働く日数と負担が増えます。年間休日を入れると「勤務1日あたりの額」も出ます。参考までに、令和6年の1年間の年間休日総数は、全産業で1企業平均112.4日、労働者1人平均116.6日でした(厚生労働省「令和7年就労条件総合調査 結果の概要」)。
職場の種類で平均給与はここまで違う
同じ介護職員でも、職場の種類で平均給与が変わります。求人の職場の種類を選ぶと、計算結果の下に統計の平均との比較が出ます。
| 職場の種類 | 平均給与額(月) |
|---|---|
| 特別養護老人ホーム(介護老人福祉施設) | 361,860円 |
| 有料老人ホームなど(特定施設) | 361,000円 |
| 介護老人保健施設(老健) | 352,900円 |
| 訪問介護 | 349,740円 |
| 介護医療院 | 330,030円 |
| 通所リハビリ(デイケア) | 319,310円 |
| 小規模多機能型居宅介護 | 305,220円 |
| グループホーム(認知症対応型共同生活介護) | 302,010円 |
| デイサービス(通所介護) | 294,440円 |
出典:厚生労働省「令和6年度 介護従事者処遇状況等調査結果の概要」(令和6年9月時点、処遇改善加算を取得している事業所の月給・常勤の介護職員。基本給+手当+一時金(4〜9月支給額の6分の1))。いちばん高い特別養護老人ホームといちばん低いデイサービスの差は月67,420円です。
2026年6月からの賃上げを求人票で確かめる
2026年度の介護報酬の臨時改定で、処遇改善加算が見直されました。厚生労働省の資料では、介護職員だけでなく介護従事者に幅広く月1.0万円(3.3%)の賃上げ、生産性向上や協働化に取り組む事業所の介護職員には月0.7万円(2.4%)の上乗せがあり、介護職員は定期昇給0.2万円を含めて最大で月1.9万円(6.3%)とされています。実施は6月です(厚生労働省老健局「令和8年度介護報酬改定について」、WAM NET「令和8年度介護報酬改定 6月実施に向け告示・通知発出予定」(2026年4月2日))。
ただし、加算をどの職員にどう配るかは事業所が決めます。求人を比べるときは、次の点を聞いておくと安心です。
- 求人票の給与は、2026年6月以降の処遇改善の見直しを反映した額か
- 処遇改善加算はどの区分を取っているか、上乗せの区分も取る予定か
- 処遇改善の手当は毎月か一時金か。一時金なら支給の時期と、支給日に在籍している必要があるか
制度のくわしい説明は2026年度の介護職(介護士)の賃上げはいくら?にまとめています。
求人票で確かめたい8つのこと
- 基本給の額:月給のうち、手当を除いた基本給はいくらか(賞与や退職金の計算のもとになることが多い)
- 手当のうちわけ:毎月必ず出る手当と、条件つきの手当(資格・役職・住宅など)の区別
- 処遇改善の手当:毎月か一時金か、いくらか
- 夜勤手当:1回あたりの額と、月の夜勤回数の目安。月給に何回分含まれているか
- 賞与:年何か月分か、何をもとに計算するか、前年度の実績か
- 残業代:残業の多さと、払い方(固定の残業代が月給に含まれていないか)
- 年間休日・有給休暇:年間休日の日数と、休みの取りやすさ
- 資格手当と昇給:介護福祉士などを取ったときに手当や基本給がいくら上がるか
条件の確認や交渉を自分でするのが難しいときは、転職サービスの担当者に聞いてもらう方法もあります。サービスの違いは介護の転職サービスの比較に、転職で給料を上げる進め方は介護職が転職で給料を上げる手順にまとめています。
計算の前提と注意
- 年収は「(基本給+毎月の手当+処遇改善の手当(月額)+夜勤手当×回数+残業代)×12か月+処遇改善の一時金+賞与」で計算した、税金・社会保険料を引く前の額です。
- 賞与を「基本給+手当」の◯か月分で選んだときは、毎月の手当と毎月払いの処遇改善の手当を含めて計算します(夜勤手当・残業代は含めません)。
- 通勤手当、退職金、昇給、深夜の割増賃金など、入力欄にないものは含めていません。
- 勤務1日あたりの額は、年収を(365日−年間休日)で割った目安です。夜勤の勤務時間の長さや有給休暇は考えていません。
- 統計の平均は常勤の介護職員の全国平均で、2026年6月からの賃上げは含みません。地域・法人・資格・勤続年数でも変わるため、目安として見てください。
- 求人の条件は、実際に働く条件と違うことがあります。入職前に、労働条件を書面で確かめてください。
出典
- 厚生労働省「令和6年度 介護従事者処遇状況等調査結果の概要」(職場の種類別の平均給与)
- 厚生労働省老健局「令和8年度介護報酬改定について」(2026年度の賃上げの額)
- WAM NET「令和8年度介護報酬改定 6月実施に向け告示・通知発出予定」(2026年4月2日)(6月実施)
- 厚生労働省「令和7年就労条件総合調査 結果の概要」(年間休日総数)